『小島健×大阪LOVER』スウェットで迎えにきてくれた小島くん、記憶あるのは何故

お久しぶりです。

やっと、やっと書けました…!

いつも書きたい衝動に駆られると2、3日で一気に書くのですが、今回は何故かなかなか思い付かず遅くなってしまいました。(数日前にマシュマロをくださった方のおかげで最後まで頑張ることができました!)

いつも激長いはてブを読んでもらえるだけでも嬉しいのに、長文の感想をくださる方、私には勿体無いような言葉をかけてくださる方、お話を何度も読み返してくださる方、待っていますと楽しみにしてくださる方、大好きですと言ってくださる方、本当に本当にありがとうございます。

実はこれまでのいくつかのお話は就職活動中に書いていました。コロナで中止や延期になっていく採用、突然のオンライン化、先の見えない孤独な毎日、増えるお祈りメール、自己肯定感はどんどんと下がり心はボロボロでした。そんな時、現実逃避で書き始めたお話で皆さんから温かい言葉をいただけるようになりました。

どこからも誰からも選ばれない、認められない日々が少し変わった気がしました。マシュマロが来ました!というメールが救いでした。この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいです。

私のような分際で「皆さん」など偉そうに言うのはおこがましいのですが、私の心を救ってくれた皆さん一人ひとりに心から感謝しています。

大好きです!!!

 

 

 

長々と失礼しました。 さて、前のはてブにも書いたのですが「大阪LOVER」には続編ソングがあったみたいなんです!「あなたと同じ空の下」という曲なんですけど、これもまた間違いなく小島健なんですよ!!!!(大興奮) 

両方の歌詞を混ぜて精一杯書いたので是非聞いてみてください!

(今回は歌詞に合わせたキャラクターで書いたため、これまでと少し違い、楽しみにしてくださっていた方のご期待に添えないかもしれないなと思っています…。そこも含め感想くださるとありがたいです。)

 

 

 

 

「最終間に間に合った!0時ちょい前にそっちに着くと思う」

『わかった、いつものとこでおるわ!』

何度このやりとりをしただろうか。お互いにあっさりとした返信。毎度「気をつけて」とか気の利いたことは言えないのかと少しムッとしながらも、早く会いたい気持ちが少しずつ高まっていく新幹線の中。今日は金曜日。

 

小島とは会社の同期。入社後、東京本社で3年間一緒に働いたあと、小島は地元の大阪営業所に移動になった。付き合って3年半、遠距離になってからは1年程が経つ。そろそろ結婚を意識する年齢だ。学生時代の友人からめでたい話を聞くのも珍しくなくなってきた。

私はあと何回この道を通うんだろう…そんなことを考えながら流れていく景色をぼーっと眺める。

 

思ったより早く新大阪駅に着いた。もう何度も通ったはずなのに、来るたびに修学旅行生のように浮き立つ気持ちは変わらない。東京生まれ東京育ちの私にとって大阪は彼の住む街、彼が育った故郷、そして彼との様々な思い出が詰まった大切な場所だ。小島の引越しの時、行きは2人だったのに帰りは自分だけで、寂しくて心細くて新幹線の中でめそめそ泣いたなぁなんて懐かしくなった。

 

いつもの場所に向かうと、俯きスマホを触っている小島を見つけた。あいた手で前髪を何度もなおすのが彼の癖。2ヶ月ぶりの再会に少しだけ早足になる。

私に気付いた小島はヘラッと笑うとスマホをスウェットのポケットにしまった。

(あいつまたスウェット履いてきてる。今日はどこか寄り道したい気分だったのに…きっと家に直行するつもりだ)

「お疲れ」と言っていつものように鞄を持ってくれ「いこか」と歩き出す小島。『家?』と聞くと「おん。どっか寄るところある?」と言われた。

『いや、久しぶりに散歩とかしたいなあと思って…』「なるほどな」(なるほどなって何よ)『明日さ、久しぶりに万博公園行きたいな〜太陽の塔の裏側見たかったんだよね』「そやなぁ」(そやなぁって、行くの?行かないの?どっち?)『…。』

終電間際の御堂筋線。無言のまま小島の隣で電車を待つ。いつもなら小島のくだらない話を聞き2人で笑っている時間なのに。なんだかいつもより長く感じるこの空気。毎週会えるわけじゃないから、2人でいられる時間を大切にしたい。だから喧嘩だけは避けたいけど、言いたいことも言えずに黙ってしまうのは良くないか…。

『家着く前に飲むもの買ってこようか?』と聞いてみた。せっかく気分を変えようとしたのに「そやなぁ」と適当な返事。もう知らない。家に着くまで黙っておくことにする。

結局家に着くと小島が冷蔵庫から出してきたビールで乾杯し、いつのまにか普段通りひゃーひゃーと笑い合っていた。

 

朝気がつくとソファで、あれからそのまま眠ってしまったのか。肩にはタオルケットがかけられている。ソファを背もたれにして下で眠っている小島が愛おしく思えた。タオルケットを畳むと小島の匂いがする。いつか「一緒に住まん?」って言ってくれて私も同じ匂いになる時が来るのかなぁと自分でも気持ち悪いことを考えてしまった。なんだか急に寂しくなって、すやすやと眠る小島の鼻をつまんでみた。

顔をしかめ鼻をすする小島。寝ぼけているのか『起きた?』と聞いても「…うん…うん。」と目を閉じたまま返事をする。また寝ようとするので、もう一度鼻をつまんで今度はそのままにしてみる。すると「ッお前、ふざけんな」と手をどけられてしまった。「息止まるわ」と怒られたので『あとちょっとやったのになぁ〜』と言うと「おん。殺す気か、あと変な大阪弁も使うなて、もう寝起きで頭全然まわってへんからやめて(笑)』と笑いながら目元を手で押さえた。これも彼の癖だった。

 

『今日どうする?』と聞くと、やっと目が覚めてきた様子の小島が「プール行かん?」と言った。『え、プール…??』「おん、今年もう行った?」『いやいや、行ってないけど今日?今から?いやこの年で?』「おん、そろそろ水に入りたいなって」予想外の提案に驚きながらも、だんだんと行きたい気持ちになってきている自分がいた。ちょっと変わっているのは否めないけど、彼についていくと必ず楽しませてくれるのを私は知っている。

『来る前に言っといてよ!当たり前に水着持ってないんですけど!』「ええやん、俺が選んだるわ」『いいです』という会話をしながら近くのショッピングモールへ行き、水着を購入した。(いつだったか「こんにちワイキキビキニが大好き〜」とか訳の分からないギャグにハマってずっと言ってたのにビキニはあかんって即却下された)

 

起きたのが昼前だったため、プールに着いたのはもう日が暮れかけた頃だった。夜まで営業しているところだからか、親子連れや夏休み中の子供たちはほとんどいなかった。

「あそこのおっきい浮き輪借りに行こか!」とはしゃぐ小島。「ちゃんと心臓に水かけてから入らなあかんねん」と変なところで厳しいのには笑ってしまう。先にざぶんと入った小島がここに座りと浮き輪を指差す。押さえてくれた浮き輪にゆっくりお尻を下ろすと、見計らっていたかのように浮き輪の紐を一気に引っ張られた。

『ぎゃあぁ!!!急にやめて!』怒る私を見てヘラヘラと楽しそうに笑う彼は「自家製のスペファンや!!!ユニバちゃうな、コビバか」と相変わらず本当にしょーもない。けど涙が出るほど笑うこの時間が大好きだった。

 

 

「疲れたな」『そうやなぁ〜』「お前いつまで経っても変な大阪弁のイントネーションなおらんよな」『だって小島しかまわりに話す人いないし、東京から出たことないからネイティブは難しいんです〜』「なるほどな」『もしさ、私が大阪弁ペラペラになって、どぎつい大阪のおばちゃんになったらどうする?』「それはキツいな(笑)」『……いつになったらネイティブになれるかな〜』「割とすぐとちゃう?」『すぐって、そのためにはまず大阪に住まないといけないと思うんだけど』「確かに」『誰かさんは何回来ても、こっち来いやって言ってくれへんしなぁ〜』『別に私どぎつい大阪のおばちゃんって呼ばれてもかまへんのになぁ〜………。』

 

『ちょっと、なんで笑ってるん!!?せっかく私が下手な大阪弁を駆使してこんなにわかりやすくアピってるのに!』

「いや、可愛いなぁと思って」と小島はまた手で目元を押さえた。『…怒るよ』「ごめんなさい」

私、勢いに任せて催促してしまった。それに可愛いなんて久しぶりに言われたから素っ気ない態度も取ってしまった。はぁ、まだ大阪は遠かったなぁ。

 

「なぁ〇〇、…………こっち来いや」

『…え?』「大阪で一緒に住もう」『小島…ほんとに?』「おん、もちろん」

いつもヘラヘラしているのに、こういう時だけ真剣に私を見る顔が無駄にかっこよくて、耐えられず目を逸らしてしまう。すると小島がもう一度「お前と家族になりたい」と言ってくれた。小島といると想像もしなかった驚きの連続で振り回されるけど、でも、私も『小島と家族になりたい』そう伝えると小島はまたいつものようにヘラッと笑って

「お前、さっきから小島小島って、もうお前も小島になるんやろ」と言った。

そうか私、ここで小島と生きていくんだ。あなたと同じこの大阪で。やっと。

そう考えると嬉しくて堪らなくなって、くるぶしまで水に浸けていた足をバタバタさせ『そうや、小島になるんやもん〜」と気恥ずかしさを水しぶきで飛ばした。「おん。また変な大阪弁使って、さっきから水飛んできてんねん!!!」

 

 

 

 

やたー!なんとかハッピーなことになってきた!(語彙力)もう少し幸せになりたいのであともう少し書きます(?)

 

 

 

晴れた朝。久しぶりに早起きできた休日。私たちは、USJじゃなかった、ユニバに向かっている。こっちではみんなユニバって言ってるみたい。今日の小島はいつものスウェットじゃないし私もちょっと動きにくいけどワンピースを着てみた。なんたって久しぶりのデートだから。

 

あれからまずはお互いの両親に報告に行って、職場にも報告して移動の手続きをして、小島の一人暮らしのアパートじゃ狭いからと2人で部屋を探して引っ越して、思ったよりも大変だった。でも、ひと段落した頃には大阪が自分の街だと思えるようになっていた。

 

『なぁなぁ、前にプール行った時に自家製スペファンや!ってしてくれたの覚えてる?』「あぁ、懐かしいな」『今日は本物乗れるで』「そうやなコビバ、あ間違えた、ユニバ楽しみやなぁ」『おん。もうそれ飽きてきたから』

 

ユニバまでの地下鉄も電車ももう余裕でサッと乗れるし、小島に大阪弁のイントネーションをなおされることも減った。

この大阪で小島と生きていくこと、まだ始まったばかりで、正直一緒に暮らすと喧嘩も増えるし、相変わらず小島には驚かされてばっかだし、お義母さんの急な襲来にもヒヤヒヤしてるけど、まかしといて!もう小島と家族になってん!私も小島になってん!

 

 

 

 

 

 

 

待って、「私も小島になってん!」ってパワーワードすぎないですか?(声に出して言いたい日本語の上位に絶対食い込んでくる。)

さて今回はハッピーエンドになれたのですが、「大阪LOVER」と「あなたと同じ空の下」の女性がすごくポジティブな方だったので、歌詞通りに書いてると、この子いけてる?と何度も思ってしまいました(笑)

小島くんが「優しくしてくれるけどたまに怒ってくれる人と結婚したいです♡」と言ってたのでそのような人をイメージしたつもりが一歩間違えると何故かやば女になりそうで……これいけてますか?

でも今回の良かった点としてはいつもの半分くらいの文量で書き終えることができました✨(拍手) だがしかし、只今の時刻は4:56です。もう寝ます。夢の貴公子小島健が夢に出てきてくれたら幸せだなぁぁぁ。

 

ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございました!